俺から遠く離れて
覚えている人も多いでしょう。先週の土曜はすごい雨と風でしたね。
そんな中で、僕は自転車を走らせ、びしょ濡れになってしまいました。
そして、駅の改札であることに気づきます。
財布がない。
いやー、こんな日に。
携帯電話で、後から出かけると言っていた妹に財布を頼もうとします。
そうだ。今、携帯電話の調子は極めて悪い。
参ったね。こりゃ。
公衆電話もかけられない、かといって家に戻るのはどう考えてもイヤだ。
そんなとき交番が目に入ります。ああ、電話を借りよう。
我ながら名案です。その交番のお巡りさんはとても優しいいい人でした。
そこから家にいる妹に電話をかけます。
「あ。もしもし、俺なんだけど。財布忘れたから届けてくれ。」
「どちら様ですか?」
「だから俺だよ。兄ちゃん!○○だよ!」
「そんな手にはひっかりませんからね!」
そうです。妹は、僕の電話をオレオレ詐欺だと勘違いしたのです。
「だから、俺だよ。財布があるだろう、頼むよ、持ってきてくれ」
「絶対にイヤです。じゃあ、きりますね。」ツー。
お巡りさんは、状況を察したらしく、私の家に電話をかけてくれました。それで、妹はやっと理解したらしく、お巡りさんから代わって僕が電話に出ると。
「二人組なんですよね。わかってます。」ツー。
うーん。どうしよう。どうしようもない。
その後、何とかやっと本当に苦労し、死力を尽くして、やっとこさ僕だとわかってもらえたのですが・・・
驚いたのは妹の話し方。
全然違う。トーンを聞くだけで、俺ってわかってねえな。ってわかるんですよ。
あと、本当に自分が自分ですってことを、言葉だけで説明するのは難しい。
詳しくは話せば、わかるだろうけど、チャンスは一言二言だ。
いやー。無理ですよね。
家に帰ると、両親は笑い転げていました。
ふう。
オレオレ詐欺でも財布を持ってきてくれって手口は、なかなかないですよねぇ。
PS
お巡りさんは、「そのくらい警戒してくれた方が、私たちとしてはうれしいですよ」と言っていました。
みなさん。オレオレ詐欺にはご注意を。
あと、こんな時のために、合い言葉を決めておくといいそうです。(こんな時がないことにも、ご注意を)